『太陽の子』

灰谷 健次郎 昭和58年に発表されている児童書である。場所は兵庫の下町にある「てだのふぁ・おきなわ亭」という沖縄の郷土料理を提供するお店に集う人たちの物語。主人公のふうちゃんは明るく優しい小学6年生の女の子である。そのお店には、お母さんと、心の病気を持っているお父さん、オジやん、がいる。常連客にはギッチョンチョン、左腕がないろくさん、父親の親友ゴロちゃん ぎんちゃんど、沖縄にゆかりのある人々が集ってくる。。ギッチョンチョンはある日沖縄生まれのキヨシ君をを店に連れてくる。彼は、ギッチョンチョンの部屋に泊めてもらうがギッチョンチョンのお金を盗んでしまう。そんな彼にふうちゃんは偶然出会い、追いかけている途中にアキレス腱を切ってしまい、入院する。それを知ったキヨシ君は見舞いに来て、いろいろな話が分かる。彼は、「オキナワ」とさげすまされていた。そして、お姉さんは貧困を苦に自殺していた。貧困を苦に沖縄の人が自殺することは多かった。

 ある日おきなわ亭はお父さんのために昔のおもちゃで店を飾ろうとなり、子どもがもつ風車も作った。その風車を持って、ろくさんは1人店の陰で風車を回して、泣いていた。ろくさんは、沖縄戦で、まだまだ赤ちゃんだった自分の子供を殺めなければならなくなり、実行した。そうしないと、鳴き声で、隠れていることがばれてしまうから。それをきっかけに、ふうちゃんは戦争について、ギッチョンチョンにいろいろ教えてもらいに行く。目を背けたくなるような写真集をみて吐いた。お父さんの心の病気も過去と現在が混乱して、今まだ戦争中であると混乱する病気だった。沖縄戦での恐怖は、計り知れないと思った。普通に住んでいる場所にいきなり軍人が来て、砲弾を打ちまくられて、そして、捕虜になる前に自決をしている。なんという苦しみだったか、想像を絶する。自決については、軍からの命令と書かれていた教科書の文言が削除されるということもあった。ただ一つ。人が人を殺し合う、戦争は、二度とおこしてはいけない。

それを深く考えさせてくれた本であった。

笑いヨガ教室 京都・北山

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